立命館大学社会学部丹波ゼミFWアテンド

Uncategorized

 縁あって、笠岡諸島で「離島振興」をテーマでゼミをしたいとう立命館大学の丹波先生をご紹介いただき、喜んで引き受けさせていただきました。1月に2泊3日で下見をされて、6月1日・2日の1泊2日でゼミ研修を笠岡諸島で実施させていただきました。3年生20名のゼミで、これまでもコロナ禍で地域等で活動することが出来なかったと言うこともあり、期待が大きいだけに力が入ります。

3年生ですが、2年間かけて「離島振興」をテーマに卒論を書くためのフイールドワークの第1弾というところです。この中の何人かでも笠岡諸島をテーマにしてくれる学生が出るのを期待して最初はいろんな分野の取り組みを見ていただき全体像をつかんでもらおうと思っています。

まーあ!どんな学生が来るか?期待度最高潮で学生たちを出迎えました。
やっぱ!最初のサプライズは必要ですよね・・・。(笑)

この小さめの看板さえあればこっちのもの・・・。お出迎え作戦成功!

港までのサポートもさせていただきます。手ぶらでゆっくりと港へ5分

6月1日(土)10:30 笠岡駅へ丹波ゼミ21名到着
人数が多いので海上タクシ―で笠岡港から真鍋島を目指します!
※人数が20名程度確保できる場合、定期航路が無い場合には海上タクシ―をチャーターします。
今回は、1日目・2日目共に海上タクシ―チャーター(半日)合計で7万程度です。

スケジュール
6月1日(土)
真鍋島 11:30~12:30
    笠岡諸島の島づくりについて 
    NPOかさおか島づくり海社 副理事長 森本洋子氏
    12:30
    昼食 モトエカフェ(近藤夫妻)
    13:30 真鍋島発

六島 14:00~
   六島小学校の少人数教育について
   六島小学校 池田誠校長
   15:00~
   六島浜醸造所 代表 井関竜平氏
   工場見学及びプレゼン視聴
   17:00~
   六島ドラム缶会議参加
   18:30~
   夕食(島小屋)

6月2日(日)
   8:00
   朝食(島小屋他)
   9:30 六島湛江港発
   9:45 大飛島到着
      島内見学
   10:00 育海視察(フリースクール)
       副代表 日置幸氏
   11:00~飛島うどん作り体験(飛島公民館)
   12:45 大飛島発
   13:00 北木島大浦港着
       石切りの杜見学
       デイサービス「ほほえみ」見学
   14:00 島づくり会社見学
       島づくり海社の概要について
       理事長 鳴本浩二氏
   15:00 北木日本遺産見学
       光劇場の取り組みについて
       友の会 馬越紀久子氏
   16:00 北木島金風呂港発
   16:30 笠岡港着

海上タクシーの先端部に荷物を載せて、真鍋島まで一直線。
真鍋島の五里五里で森本副理事長のお話を伺う。
同じ年代の女性たちと子どもが帰って来て仕事を持てる環境づくりのために頑張って来られた。
現在は、島づくり海社の副理事長として島の介護事業全般のとりまとめ、事業全般の切り盛りをされている。

「島で生まれて島で死ねるように住民で第二市役所的な役割を担うようにする」という言葉が印象に残っている。また、子どもたちが戻ってきてくれるような島づくりが重要であるとして、たとえよそ者であっても地域のためを思って行動すると地元の人々も意識が変わったり応援してくれたりするということがわかった。自分がしたいと思うことはすべてしてきたなかで、後継ぎ問題や空き家対策などさまざまな課題に対して必要なことは「最後まで責任を持つこと」として、これは島づくりはもちろん、今後の社会生活においても常に肝に銘じておくべき言葉であると感じた。

昼食は五里五里前に移住組の近藤夫妻が開業する「モトエカフェ」の特製カレー。
このカフェスペースは近藤さんが自分でリノベーションを行い、空き家を再生させたもの。

特徴的な黒いカレーが非常に美味しかった。黒さの秘訣は秘密だとおっしゃっていたが、ひじきだろうかと気になった。またおしぼりに一つ一つ手描きイラストが描かれていて嬉しい気持ちになった。
また店内も広々としたスタイリッシュな空間で落ち着ける素敵なお店だった。本島から離島へ移住し、カフェをつくるには大変な苦労があっただろうなと思った。もう一度カレーが食べたい。

真鍋島→六島へ
14:00 六島小学校 池田誠校長の島の少人数教育の現状について
何と、この4月から児童1名だった六島小学校へ長野から新たに1名の転校生を迎えている。
現在5年生1名・4年生1名の合計2名

離島での教育にとても興味があったので、離島教育の実際を知れる良い機会になりました。生徒数が二人で学級活動もままならない中、常勤の先生三人と一緒に給食当番を回して、役割を果たす責任感を養っているのがすごく印象的でした。少人数学級ならではの教育と、大人数学級と変わらない教育の両立がすごく大切だなと感じました。

15:00~ 六島浜醸造場見学
元地域おこし協力隊だった井関竜平さんが50人足らずの島のビールの醸造場を設立し、全国に発信している。井関君と六島の縁は年に何回かおばあちゃんに会いに帰っていた、いわゆる孫ターン。協力隊の制度を利用し、移住しビール工場まで作った。

離島は問題が多くあり、解決しなければならないという考えを持ちがちであるが、実際に離島に住む方々はみんな楽しく過ごしており、外の人間が離島問題を解決しよう!という見方が上からであるとお話されていたことが印象的であり確かにそうだなと思った。勤めていた会社を辞めて自分がわくわくする道を選ぶという選択肢の選び方が凄いと感じられたし、物事の根底にはこの気持ちが大切だろうなと考えさせられた。
また最初は島民からどうせすぐ諦めて帰るんだろうと見られていたし時には心無い言葉をかけられることもあったとおっしゃっていたが、最終的にクラフトビールという形で島おこしに繋げた努力に感銘を受けた。
またクラフトビールについて、1番色の鮮やかなクラフトビールが飲みやすく美味しかった。島にある灯台を見るために坂道を歩いたのだが、頂上へついた時にクタクタで、猛烈にクラフトビールが飲みたい気持ちになった。また飲みたい。

17:00 ドラム缶会議体験
 夕方になると島の男性陣が港のドラム缶に集まって来て、語らいと共にお酒を酌み交わすのが通常で、この日もすでに学生たちをもてなしてくれる用意がされていました。瀬戸内海ど真ん中の自然と漁師さん取れたてのあてでお酒を酌み交わす。いつも島の風景ですが、今日はみんなテンションが上がっていました。

私は地域の人とあまり密接な交流がなかったし、おじいちゃんおばあちゃんも身近な存在ではなかったため、自分より年上の人達と楽しく話す機会がなかったため島民のあたたかさを感じられる空間であり、地元ではなかなか経験できない体験で楽しかった。
夕食を控えていたためあまり食べられなかったが、魚が非常に美味しかったためもっと食べたいと思った。

18:30~
夕食はゲストハウス「島小屋」で三宅千代美さんの手作り料理をいただきました。
この「島小屋」も六島のまちづくりの拠点としても活用されています。
元天理教の教会だった空き物件に当時のインターン生が注目し、島民の憩いの場とゲストハウスへの改修計画を提案し、事業化したものです。オーナーの三宅千代美さんも六島まちづくり協議会の前会長。六島のまちづくりを引っ張て来られたキーマンです。

初日、全体を通じで一番感じたことは人に寄り添うことの大切さである。島での暮らしは本土に比べて不便かもしれないが、人との関わり合いの中で感じた人の暖かさは離島の一番の魅力だと感じた。現代の社会ではSNSが普及し、実際に現地に行くことなく画面越しで話すことができるようになったが、直接会うことで得る楽しさや喜びのようなものが失われていると考えた。育海の先生も説明していたように、タブレットなど便利なアイテムが増えてきた一方、それによって失われたものがあるということを再認識させられた。

島小屋の美味しい朝食をいただき、島の唯一の小学5年生幹助君の見送りをいただきながら飛島へ
六島湛江港→大飛島洲港
9:45 大飛島到着
10:00~ 育海(フリースクール)

育海は実にフリーな空間で育海を応援するガーディアンズやフリースクールの子どもたちも一緒に会場を公民館に移してうどんづくり体験を実施しました。
時間の都合でじっくりと交流というわけにはいきませんでしたが、先生が一番はまっていたような。(笑)

おばあちゃんたちと育海の子どもたちとコミュニケーションを図れる良い機会だったなと感じました。

12時45分ごろにバタバタと次の日程の為、飛島をあとに・・。
育海の皆さんのお見送りをいただき北木島へと出発しました。

前の環境が合わなくてフリースクール育海にやってきた子どもが多かったが、環境を変えるために離島に行こうと決断した勇気をまずは褒め称えたいです。新しい環境でのびのびと生活している子どもたちはとても希望に満ち溢れていました。また、それぞれの生徒のやりたいことや夢を全力で応援している環境がとても魅力的でした。素敵な歌を聞かせてくれた結大くんとインスタで繋がり、また一緒に音楽をする約束をしたので今からとても楽しみです!

13:00 約15分で北木島の大浦港へ
島づくり海社の鳴本理事長がお出迎えいただきました。
北木島は、笠岡諸島で一番大きい島、海上交通と共に島内を移動するための島内交通も生活の中では重要になって来ます。この日はグリスロ1台・乗用車3台で移動。運転手は理事長も含めて丹波先生・藤井コーディネーター・海社スタッフです。

ここ「北木石切りの杜」は旧北木小学校の跡地利用で住民からの要望のあった青少年の宿泊研修施設として公設で、現在島づくり海社が指定管理を受けて運営されています。

14:00 海社デイサービス「ほほえみ」
大勢での訪問で利用者もびっくりしていましたが、みんなで歌を歌うことになり、利用者の方々と共に楽しい時間を過ごすことが出来ました。

初めは老老介護などのお話を聞いて、大変だなあという気持ちで中に入ったけれど、みんなで歌を歌っている時は、こんなに幸せな空間があるのかとちょっと泣きそうになった。次に会う時までみなさんが元気で、一日でも長く島で過ごせると良いなと思う。

15:00から 島づくり海社事務局(豊浦幼稚園跡)で鳴本理事長のお話をお聞きしました。
そして、理事長から2日間での感想を一人づつ求められ、丁度2日間を振り返り、今回の研修の振り返りにもなりました。

島民のアイデアを出せる場所づくりやそこに住む人々が求めるものの実現(明日・明後日の課題)などの仕組みづくり、デイサービスが主とした活動方針であることがわかった。常に現場を1番におくことを重視されていた。また、日々経験したり接していたりするとそれが当たり前になっており、島の魅力について訪問者側に教えてもらうことが多いという点が意外であった。また、特産品の生産が人々の働く場所の確保につながることが互いにとってWIN-WINな関係であると感じた。

16:00~ 北木島日本遺産関係スポット見学
     北木島の島内移動は、グリスロ・乗用車3台で20人をご案内
     ・北木の桂林・湖上ステージ・光劇場を見学しました。

光劇場では馬越さんが光劇場復活の説明と北木ノースデザインプロジェクトによる北木石の歴史映像誕生秘話。そして、吉川さんが作られた映像作品を鑑賞していただきました。

映画館を普及させ、その当時の映画館を訪れ、昔の様子を感じることができた。映画館が広まれば、見に来たい人増えるかもしれないと思います。
上映された映画の内容はとても面白かった。来る最中に北木石を見てきたが、あの映画を見る前に見れば、もう少し見方が変わったと思う。あの石には多くの人の思いが込められ、伝統が引き継がれていると感じ、こういった離島や歴史の中には、人々の努力や想いが常にあるということを改めて強く感じることができた。

16:30 北木島金風呂港より笠岡港へ そして帰途へ

今回の反省として、起床が早かったため、島訪問の後半島民の方々の貴重なお話を伺えているにも関わらず睡魔に意識が持っていかれる瞬間があり悔しかった。次回の島訪問では、体調管理に努めて訪問したい。
また野球の話の引き出しを持てるように、野球のルールを学ばなくてはならないと思った。島に限らず、社会人になったら野球の話題になることもあると考えられるためである。
食事について、ひじきがコリコリで感動したため、ひじきを買って帰りたいと思った。ワカメも同じく。宿泊先のご飯がどれも美味しくて感動した。
また、海の音をききながら昼寝をしたら最高だろうなというロケーションを見つけたので実行してみたい。
夜は早めに入浴を済ましてしまったため外に出なかったが、次回は星を見てみたい。夕食のため途中でドラム缶会議を抜けてしまったが、どんな風に解散するのかも体験してみたい。

次回は夏休みに笠岡諸島でのフイールドワークが予定されます。
今回の反応や学生の志向も含めてスケジュール構築をしたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました